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北へ
 Sacraがクォン大陸に始めて足跡を記した地は、セルビナという港町だった。
 ここもマウラと同様のまったりした町で、どこか時代から忘れ去られたような雰囲気を漂わせていた。
 さて、Sacraは買い込んだ地図をさっそく広げてみた。ここはサンドリア王国とバストゥーク共和国の中間地点にあたる。北に行けばサンドリア、南に行けばバストゥークだ。さて、まずどっちに行こう?
 そのとき、Sacraのリンクパール(距離が離れていても連絡が取れる、電話のような魔法の貝殻)に、従者Saburoから連絡が入った。そう、従者Saburoは、この危険な旅に同行していなかったのだ。
 なんと、Saburoは従者の身でありながら、姫を置いてけぼりにして自分だけ先に海を渡り、あろうことか、すでにサンドリア王国に入っているという。その上、モンスターが強すぎてミッションをクリアできないと、姫に泣きついてきたのだ。

 そ れ は 順 序 が 逆 だ ろ う !
 
 Sacraは不甲斐ない従者に激怒したが、広く寛大な心を持って、Saburoの求めに応じてやることにした。
 ちなみに、もう一人の従者Imalaは、この先当分音信不通になる。まあ、Imalaの実力では、いても足手まといになるだけなのだが。
 う〜む、使えない従者ばかりだなあ。ご先祖様は、どうしてもっと役に立つ一族を従者に選ばなかったのだろう?
 愚痴を言っていても仕方がない。Sacraは町を一通り見て回ると、北に向けて歩き出した。
 町の外は海岸に面した砂丘地帯だった。しかも、一歩町を出ると、凶悪そうなゴブリン達が一斉にこちらを振り向いた。
 慌てて町に戻ったSacraはSaburoを問い詰めた。一体どうやってサンドリアまで行ったのかと。返ってきた答えは、「黒の旅団」(Sacraの加盟した冒険者ギルド)の仲間に連れてきてもらったというのだった。
 おいおい、そんな危ない道を姫一人で旅させるなよ〜 Saburoは、ゴブリンが見ていない隙を突いて、後ろ側をこっそり通り抜ければ大丈夫だというが、そんなコソ泥みたいな真似が出来るのは、あんたがシーフだからだろ〜
 愚痴を言っていても仕方がない。Sacraは覚悟を決めると町の外に飛び出した。一面真っ白な世界を、ゴブリンの影に怯えながら一目散に走っていく。あ、あいつ、こっち向いた。ひいいいぃ。
 永遠とも思える時が過ぎ、ようやく危険地帯を通り抜けて、緑豊かな高原に出た。どうやら、この辺のモンスターはそれほど強くないようだ。
 一安心したSacraは、歌を口ずさみながらピクニック気分で高原を散歩した。地図を見ると、あちらこちらに谷があり、ウィンダスでは見たこともないような、巨大なタンポポが群生している。巨大な綿毛が空に飛んでいく様は、ものすごく詩的な風景だ。
 風景は詩的だったが、あいにくSacraには詩の才能がなかったので、「わあ、きれい」という感想しか出てこなかった。
 さらに北に歩みを進めると、鬱蒼とした森林地帯に出た。エルヴァーンは森を好むと聞いていたが、なるほど故郷の地がこれほどの森の中ならそれもうなずける。
 Sacraの中の人は、これまでになく多くの樹が生えているのに、動きがまったく遅くならないことにしきりと感心していた。Sacraには関係のないことだが。
 地図によれば、この森の北東にサンドリアがあるはずだ。道に沿って進んでいくと、あちらこちらに崩れた石垣の跡がある。20年前の戦争の傷跡だろうか。
 Sacraが森の中をのほほんと歩いていると、突然雨が降り出した。ウィンダスでは雨という天気は滅多にない。というより、一度も体験したことがない。
 空から水が降ってくるという驚天動地の事態に、Sacraは驚いて走り出した。後から考えれば、樹の下で雨宿りをすればよかったのだが、慌てたSacraはとにかくサンドリアに辿り着くことしか頭になかった。
 そしてそれは見えてきた。雨のカーテンの向こうに、周囲を威圧するかのように整然と積み上げられた石垣が。
 それこそがエルヴァーン族の街、サンドリアだった。
| 冒険 | 15:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
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